犬の1日の楽しみといえばご飯とお散歩。
散歩は犬にとって、気分転換・ストレス解消・運動・五感を働かせること・社会性の充足等の目的があります。
1日の楽しみのほとんどが散歩であるといっても過言ではありません!
「運動」と言うとたくさん歩かせたり、走らせたりとイメージがあるかもしれません。しかし、犬のお散歩はプラプラのんびり歩くくらいの運動で十分です。
また「社会性の充足」と言うと色んなワンちゃんに挨拶をしたり、犬友だちを作ったりしないといけないように感じるかもしれませんが、これも違います。
におい嗅ぎを十分にし、空気中の他の犬のにおいを嗅ぐだけでも十分なのです。
のんびりと寄り道をしながらのゆるゆる散歩を1日2回行うことが犬の生活の質を大きく向上させます。
お散歩のハーネスとロングリードで
首輪に短いリードをつけてグイグイ前へ引っ張りながら歩くお散歩はとても興奮します。
また、首輪に力が加わり、犬の首に多大な負担をかけてしまいます。
犬の首はとても丈夫な筋肉でできているため、少し力がかかるくらい平気であるとの説がありますが、大きな誤解であり、犬の首をとてもデリケートです。構造も人間の首と類似しています。首輪をつけると常に頸椎に圧力をかけるのでヘルニアになる恐れが非常に高く、また首を引っ張られることにより、正常な体勢が保てず足腰に負担をかけます。
首輪を使用せずに、首に負担のかからないハーネスを利用することをおすすめします。
その際、足を通すタイプのハーネスではなく、頭からかぶるタイプのものを使用します。
リードは市販のものは1.2メートルのものがほとんどですが、短いリードでは犬の自由な動きが制限されてしまいます。3m~8mのロングリードを使いましょう。ロングリードを使うことの利点は犬が考えたコースを歩くことができることです。超小型犬~小型犬には3m、中型犬から大型犬には5m、超大型犬には8mリードの使用をおすすめします。
ロングリードはいつも長いまま使用するのではなく、手繰ったり伸ばしたりして使います。
ロングリードの詳しい使い方は別の機会にご紹介いたします。
お散歩の場所
お散歩の場所は人や車の通りの多い通りではなく、草木のある原っぱや森林公園などに行きましょう。人通りや車の通りが多い道のお散歩は人がリラックスして散歩できないのと同じように犬もリラックスして散歩することができません。しかも、犬は人間よりも体がずっと小さく目線も低いので人や車が多いところでは威圧感があり、怖い思いをする場合も多くあります。
人でもお散歩をしてリフレッシュしようとかリラックスしようとか思う場合、空気のよい、草木がある静かな場所をゆっくり背伸びをしながら歩くと思います。緑が深まったなとか、風が心地よいなと思いながらあちこち眺めて、道草をして歩くことが醍醐味です。
犬のお散歩もスタスタ人間のペースで歩くのではなく、のんびりあちこち好きなように道草をしながらにおい嗅ぎをして、犬がリラックスできるお散歩を心がけてあげましょう。
私たちより短い命の中での小さな楽しみのお散歩を充実させてあげることが何より犬の楽しみになります。